ベルギーの食べ物・食文化を学ぶ。




ベルギー料理といえば、ベルギービールやチョコレートが日本でも知られています。

そのほかに、ベルギー料理には現地ならではの食材を使った、日本ではあまり知られていないない郷土料理、ご当地グルメがたくさんあります。

この記事では、国際交流や世界の食文化を学んでいる筆者が、ベルギー料理の特徴や現地ならではの料理をご紹介します。

前菜、スープ、肉料理、魚料理、スイーツ、スナックなど、それぞれのジャンルで紹介するので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

ベルギー料理の特徴

ベルギー料理は、ベルギーの名産品でもあるビールを使った料理から、家庭でも作ることができるベルギーならではの郷土料理がたくさんあります。

ベルギーは、日本なら九州ほどのサイズの小さな国です。

しかし、狭い国土をうまく有効活用して酪農、養鶏、養豚、さまざまな野菜を栽培することによって豊かな食生活、食文化が支えられています。

また、美食の国としても世界中の観光客がベルギーを訪れています。

ベルギーの野菜

野菜類を見てみると、

チコリー、アスパラガス、エシャロット、じゃがいも、芽キャベツが有名です。

旬の野菜がたっぷり使われた料理がたくさんあります。

ベルギーの魚介類

ベルギー北部では、ムール貝、カキ、小エビ、ニシンなどの魚介類に恵まれています。

ベルギーの肉類

ベルギー南部では、キジ、野うさぎ、シカなどのジビエ料理が豊富です。

ここでも、日本ではあまり馴染みのない肉が食べられているんですね。

ベルギーのビール

ベルギーではホップを利用したビール作りが盛んにおこなわれています。

作られるビールの種類は多種多様。

銘柄ごとに、それぞれ特徴のあるデザインがされており、ビール好きの方だと、お気に入りのビールを見つける楽しみも味わえること間違いなし。

ベルギーのチョコレート

ベルギーといえばチョコレート。

ベルギーでは、チョコレート作りの歴史も古く、日本でも知られているゴディバを中心にさまざまなチョコレートメーカーが世界中で好まれています。

ブリュッセルには、ゴディバの本店があるので、ベルギーに行ったときには、足を運んでみるのもいいですよね。

ベルギーワッフル

ベルギーワッフル

ベルギー料理の前菜

前菜から見てみましょう。

メインディッシュ前の、軽い腹ごしらえです。

ベルギーでよく作られている野菜や北海で獲れる小エビなどを使った料理が前菜の中心です。

パンと一緒に提供されることもあります。

ホワイトアスパラガス

ベルギーの名産品のひとつである、ホワイトアスパラガスは、栄養価の高い人気食材です。

旬の時期は4月から6月で、この時期になるとスーパーやマルシェにホワイトアスパラガスが並び、春がきたことを知らせてくれる野菜としても国民に愛されています。

食べ方としては、シンプルに茹でて素材の味を楽しむ調理方法もあり。

ベルギー・フランダース地方の食べ方としては、ゆで卵とバターを添えていただきます。

※フランダース地方とは、ベルギー北部を占める地方です。

そのほかにも、リゾットやスープなど、さまざまな料理に使うことができるため、食べても飽きのこない食材としてレストランでもよく提供される機会の多い食材のひとつになっています。

シュリンプ・クロケット

北海で獲れた小エビや鶏肉が入ったクリームコロッケです。

コロッケの元祖ともいわれています。

ベルギーでは、とてもポピュラーな食べ物。

街角では、クロケットの自動販売機が設置されるほどで、人気の高さが伺えます。

クロケットは、前菜や軽食として食べる機会が多いので、前菜としてはレモンやパセリであっさりと食べていただくのがおすすめです。

クリームコロッケは、日本人にも馴染みがあるので、まろやかなクリームソースは、日本人の味覚にも合うかと思います。

ベルギーのサラダ料理

ベルギーで収穫される旬の野菜をたっぷり使った料理が中心です。

グラタンにしたり、シンプルな味付けでいただいたり、家庭それぞれで好みの味に仕上げます。

チコリのグラタン

ベルギーの名産品であるチコリ。

見た目はまるで小さな白菜のような野菜です。

アンディーブやシコンと呼ばれることもあり、家庭だけでなくレストランでもよく提供されている国民的な野菜です。

少し苦味のある味が特徴です。

生でそのまま食べてもおいしいですが、寒い季節はホワイトソースにビールを加えてグラタン風にして温めてから食べる食べ方も。

生ハムを巻いたり、チーズを加えたりすると、おいしく食べられます。

シュー・ド・ブリュッセル

シュー・ド・ブリュッセルは、フランス語でブリュッセルのキャベツという意味です。

ベルギーの名産品のひとつである芽キャベツのことを指します。

ブリュッセル郊外で研究開発された野菜のため、シュー・ド・ブリュッセルという名前がついています。

冬が旬の芽キャベツは茹でたり炒めても美味しく、肉料理の付け合わせとして添えられることも多い野菜です。

好みでたまごやベーコンと一緒に炒めて食べるのもありです。

ベルギーのスープ料理

ベルギー料理のスープは、ブイヨンやクリームソースなど、日本でも馴染みのある味わいのものがたくさんあります。

日本の食材をアレンジして調理できるものも多いため、自宅でも味わうことができます。

プール・オ・ポ

プール・オ・ポは、鶏を丸ごと一匹使ったポトフのような料理。

たっぷりの野菜と一緒に煮込んでおり、鶏のなかに野菜やお米を詰めることが多く、地方や家庭によってレシピが異なります。

ベルギーは、フランスから多くの食文化の影響を受けているので、上品な味わいの料理が多いことも特徴です。

残ったゆで汁は、スープとしておいしくいただけるのもいいですね。

ワーテルゾーイ

ワーテルゾーイは、ベルギーの第3都市であるヘントの名物料理です。

鶏肉やシーフード、じゃがいも、野菜などをクリームソースで煮込んだシチューのような料理。

鶏肉を使ったものはヘント風ワーテルゾーイと呼ばれています。

サーモンやタラなどの川魚を煮込んだり、クリームの濃度が異なったりと、地域や家庭によってさまざまな作り方があります。

ベルギーの肉料理

食事の質を重要視するベルギーでは、一皿にメインの料理と添え物やサラダなどが盛り付けられているスタイルがほとんどです。

メインの食材だけでなく、名産品をふんだんに使った付け合わせもしっかり楽しめます。